このSmart Laser CO2はCO2レーザー管仕様のレーザーカッターで
40Wの出力はスペック上、家庭用としてはハイパワーの部類だと思います。
それを家庭用100V電源で動かせられるのが私にとっては、とても魅力的でした。
この電源関係で選んだといっても過言ではありません。
そして最大の売りでもある、600x440/mmとズバ抜けて広い加工エリア。
(※実際はちょっと異なります)
※参考にする方への注意※
自分で組み立てる為、思ったように仕上がるかの問題は自分次第です。
最低限の工具や勘も必要です。
完成サイズは910x820x380/mm、重量42kg級の精密機器となり、
簡単には移動させられなくなります。
制作場所=使用場所と予め心得ておくべきで、
レーザー切断時には素材のガスも生じる為、周辺環境等含め、
それなりの事前環境準備も計画的に必要です。
オプションを含めた当メーカー機器は手元に届いてから2週間が保証期限です。
内容物の確認を必ず保証期間内に早めに行いましょう。
初期不良パーツがあった場合は、速やかにメーカーに問い合わせて
「交換」 してもらってください。
では、これからが
Smart Laser CO2組み立て。ORTASの場合。
お出迎え準備篇で制作しておいた「専用台」と「作業台」にダンボールを一旦格納。
荷解きをしようにも緩衝材が全体積の約70%(想像)なので、
まず材料を取り出し、まとまりよく安置しながら、緩衝材やフィルムテープのゴミ分け、
段ボールの整理が最初の作業になります。まとめても結構な量のゴミが出ます。
サイズ違いのアルミバーが大量にあるので、マスキングテープでサイズを記しておくと
次の作業で必要なサイズが把握し易くなるのでお勧めです。
見た目似たようなアクリル板の内訳。参考にどうぞ。
保護シートが外しにくいと思いますが、消毒アルコールをひと吹きすると
割と剥がし易くなります。水でもいいけどアルコールの方が乾きやすい(気化しやすい)ので。
透明アクリルパーツは保護シートを外した後マスキングテープで簡単に
名前付けておくと、より解りやすかっただろうなー。
と、各名称と形が一致して理解できる頃には既に遅い状態だったので
これからの人に参考になれば。
検品中、アクリル板がまとめられてるフィルムをカッターで切り開いて
内容物を確認したところ、加工ベッドの「bed-long」アクリル板が2枚とも
きれいに割れてました。初見ではとても折れてるように見えなかった。
上下ともシートが切れる形で割れるというのも珍しいというか。
そもそも構造的に薄い上に溝幅の方が深い。と貧弱すぎるんですよねこれ。
加工ベッドは後回しにしつつ、メーカーに問い合わせたところ、新品を送ってくれました。
プチプチ緩衝材による過剰梱包で届きましたが
膨らんでる分、圧力は伝わりやすい状態で
既に折れてるかもしれないと冷や冷やしながら荷解きしたところ、無事でホっとしました。
両手で持つにも位置さえ慎重且つ丁寧に扱わないと折れそうで、
この「bed-long」パーツだけに関しては特に、取り扱いには細心の注意が必要です。
レーザーカットができる状態なら自作することもできそうですが、
その為に必要な加工ベッドの基部パーツですからね。
皮肉がきいてる。(道具作りにはよくあること)
↑作業する際、マニュアルページ単位で材料をとりわけられるよう
100均トレーを数枚用意。
Tスロットバーの中に先入れTナットを仕込んだ状態でアルミフレームを持ち上げると
滑ってこぼれてどこいった状態によくなるので、
出口がある場合はマスキングテープを少し、内向きだるみ気味に貼っておくと
こぼれ落ちないので便利です。
↑使う工具は主にこれ。殆どが六角棒(ヘクスレンチ)です。
プラスドライバーなどはカバーパネル類を取り付ける時くらい。
↑おそらく最小の六角棒1.5mmはセットによっては含まれないこともありますが、
タイミングプーリーの接続+締め込み(の為だけ)に必須なので用意漏れが無いように。
六角棒は大体が「ヘの字」ですが場所によっては扱いにくく
他の種類の六角棒や締め込み用補助具もあると便利かもしれません。
↑お気に入りのBlack&Decker社のコンパクトマルチツール。
収納箱自体がグリップにもなりますが
このように延長バーやラチェットドライバーなどと接続して
デリケートなパーツが密集してるところや、離れた位置から締め込みができるようにしておくと
便利だなーと思った箇所がいくつかあったような。
↑言っておきたい!
私は素直に前方を自分に向けた状態から組み始めましたが、
最初は背後側を自分に向けて作業した方が良いと思います。
遠くて腰が腰が!って場面が多々ありました。(狭い場所でなければどこからでもどうぞ)
↑スコヤ(直角)定規で測りながら正確に組み上げてるつもりでも反対側では
このようにズレが出ることがあります。(人の手では押し込んで調整できないようなズレ)
締め込む際に直角ブラケットやアルミフレームの角度がずれたりする「揺れ」が原因かと。
よく「揺れ」るんです。
この機材の組み立てにおいて最も問題になるのは、おそらくこの「揺れ」です。
↑OTORO社バークランプで締め込みながら前後ズレを調整。
手では困難でもバークランプ(鉄製)なら、このように微妙な調整も効いて締め込める。
バークランプがあればこそ出来た矯正…。
とは言え、やり過ぎるとアルミフレームを歪めてしまうのであくまで参考程度に。
直角に矯正できました。
↑300mmクイックバークランプで中段フレームに
狂いが出ないよう確認しながら締め込み。
↑注意しておくべき個所。
カバー取り付け時にズレに気づいて、注意しておくべきだったと気づいたのが
この上中下3段構造柱になってる箇所。
下はアクリル板で補正しながら位置決めしますが
中と上はしてなかったか(覚えなし)、下と上では上側が少し狭まってるようで
カバーが取り付けにくい(片方のネジがネジ穴に届かずしめられない)状態になってました。
この部分もネジを緩めてバークランプで調整しつつ矯正して締め直しました。
(その結果、第2ミラーマウントあたりにズレがでたようで焦点合わせもやり直すことに…)
下の足つきカバーを付ける際は一旦このように立たせてカバーを合わせるのですが
分割されてるとはいえ、カバーが重いんです。
重量の半分はカバーが相当してるんでは?と思います。
カバー上に養生テープを三か所くらい貼った状態で持ち上げて
アルミフレーム側に養生テープを折り貼ると簡単には落ちないので
ネジ締め作業がしやすくなります。
足つき下カバーの状態で専用台に移して今後はこの台の上で組み立て〜完成させます。
注意なのが、XY軸の可動レールを固定をしておかないと、立たせたり寝かせたり、移動などの際に
滑ってフレームにぶつかってsolid v wheelのアングル部分ごと方向が曲がってしまって
矯正し直しなど面倒を増やすことになりかねません。
私のようにこの状態で移動する人は稀かもしれませんが犠牲を無駄にしないで。
↑作業台に一旦格納してこの日の作業を終えます。(限界…